ひるねこのお散歩

高校生の姉弟のリアルな観察日記。

目指せマイナス10kg!1日1食ダイエット部#1

introduction

  突然、Hちゃんが言った。

『あたし、昼ごはん食べないんだよね〜。なんなら、朝ごはんも食べないんだよ』

『え?』『はぁ?』

  ひるねこと、一緒に居合わせたS美ちゃん…驚いたよね。だってあのHちゃんだ。美味しい店を限りなく知っている、飲み食いが大好きなHちゃんだ。小さくて可愛い顔が、近頃まん丸になってきているけれど…『ねぇ、気にしないでしょ?飲も飲も!』だったHちゃんである。

  あ…!そう言えば…痩せた?今日、Hちゃんを見て違和感があったのは、もしかして、後ろ姿がスッキリとしているからじゃない?

  で、怖々聞いたよね…。

『ねぇ、Hちゃん…痩せたの?…もしかして…ダイエットしてるの?』

  すると、Hちゃん、満面の笑みで答えるじゃない笑。

『わかるぅ?そぅ、ダイエットしてるのよ。まだ2ヶ月だけど、6kg痩せたよ〜!』

  ……まじか…!ダイエットとは対極にいると思ってたHちゃんが⁈

  ここで、ひるねこ…すかさず気持ちを立て直し、聞いた。

『……な、なに?スゴく綺麗に痩せたじゃん…!ね、あれ……どんなダイエットしてるの?』

『うん、あのね、1日1食しか食べないのよ』

ふぁっっ⁉︎…なにそれ?食べなきゃ痩せるにきまってるじゃん?やばいやつなの?

  しかしネットをググると、それは、すぐにでてきた。別にやばくはなさそうなダイエットだった笑。

 

  ちなみに…このサイトがわかりやすそうなので貼っておくね↓↓↓ 

matome.naver.jp

 

 1日1食ダイエットとは…

   読んで字の如く!

  ルールはホントにシンプルだ。1日に1食だけ夜に食べるダイエットである。しかも…!アルコール大好き、飲み食いが大好きなひるねこやHちゃんにうってつけなのは、夕飯に制限がないことである。もちろん、暴飲暴食はいけませんよ。でも、普通に好きな物を食べて、アルコールも特に制限がないんだって。

  『これはいける!』

目の前の、妙にスッキリとしたHちゃんを眺めながら思った。

   

経験者の証言

  以下はHちゃんの証言。1日1食ダイエットを実践してのメリット。(←この時、実際彼女はメリットしか語らなかった…)

  1. まず、体重が落ちる。2ヶ月で6kgだよ!すごいから!
  2. 実際辛くないよ。朝、昼って慣れちゃうとお腹空かないんだよね〜!夜は制限ないし、意外と簡単よ。
  3. 三食食べていた頃より、体が軽いし、体調は良いし、お肌の調子もよい!しかも、昼を食べないせいか、午後眠くならなくて、仕事がはかどるよ!

   彼女の語るメリットはこんな感じ。

 

食費が減る!…であろう笑

  あたしが思うのは、食費が減る笑!普通に、昼食やおやつ代がかからない。自分が食べないから、お菓子なんて買わないし、子どもにも、おやつはおにぎりでも握ってあげよう! と思うようになる笑。実際、ほとんど家にいない娘はおやつなんて食べないし、息子は食べたいものは適当にコンビニで調達している。だから、なんと我が家からお菓子を消滅させられるのだ。(←結局ウチにあるお菓子って、ほとんどあたしが食べていたのね笑)

  まだ検証したわけではないが、そんなわけで、きっと食費は減るはずだ。

 

プチ断食の発想

『1日1食ダイエット』はプチ断食の発想で行ったら良いのだと思う。難しい事を考えないで、朝昼2食を抜くのだ。先ほどのサイトから断食の効果を引用すると…

 断食の脅威の六効果
①内臓(特に消化器系)が休まり、その機能が回復する
②内臓や血液中の余分な脂肪が消費され、体内の老廃物も一掃されて、血液がサラサラになる
③体重が減り、すっきりした体になる
④味覚がリセットされ、自然の味わいの食べ物が好きになり、食生活改善の良いきっかけになる
⑤自律神経、ホルモン、免疫機能が正常になる
⑥脳の休息になり、精神的にリフレッシュできる
        「きれい」への断食セラピー/大沢剛

   まだ始めたばかりだけれど、この中で実感できるのは、

①内臓が休まりその機能が回復する

  前夜に飲んだアルコールが残らない。体が軽いんだよね。多分職場での動きが、機敏になっているはずだ笑。

それからこれ↓

④味覚がリセットされ、自然の味わいの食べ物が好きになり、食生活改善の良いきっかけになる

  味覚が敏感になったと思う。昼食の代わりにコーヒーとナッツを少しだけ食べたりするんだけど、ナッツが非常に甘く美味しく感じる。…空腹は最良の調味料ってやつかな笑。

  

第1週の感想 

  はじめて2日位は辛かった!朝はともかく、昼にはお腹が空いたよね〜!でも、我が友Hちゃんが

『無理しなくていいんだよ。あたしもお腹が空きすぎたらコーヒーを飲んだりおやつを少し食べたりするよ』

と言ってくれたので、乗り越えられた。あくまで、断食が目的じゃないんだよね。目的はダイエット。『無理せずに始める。無理せずに続ける』これが大事なんだ。

  で、Hちゃんも言っていたけれど…すぐにお腹空かなくなる。人間て意外にすぐに順応してしまうものらしい。3日目位から、お昼ご飯にこだわらなくなる。夜ご飯を好きなだけ食べられるからね。

  

ひるねこはこんな感じ

  まだ始めたばかりだけど…

朝→水とプロテイン

昼→コーヒーとナッツ

夕方→雨が降っていなければウォーキング。4.5キロを約1時間かけて歩く。

お風呂の後、ビールを飲みながら料理…家族が帰ってきたら夕飯。

  我が家は家族の帰りが遅いので夕飯は8時か9時になる。わりと遅いと思う。だから朝はもともと食欲がないし、このダイエットに向いているんじゃないかな。

  で、肝心の成果ですが…1kg減!毎日着る職場の制服のスカートがキツく無くなったよ笑。

  

北朝鮮のミサイルから『明日』が来ることの幸せを考える

  昨日の北朝鮮からのミサイル…朝から不穏だったなぁ。テレビの画面もすぐに速報に切り替わり、怖かった。すでに朝練に出かけてしまった娘と、出勤してしまった旦那はともかく、とりあえず息子を起こしてしまったわ。(←あの時間に寝ているって…笑)

 

  そんな風に世界が不穏だったとしても、あたしたちの生活は淡々と過ぎていく。

  …昔、『TOMORROW 明日』という映画を観た。1988年公開だというから30年近くも昔なのだが、今でも鮮烈に覚えている。

  長崎に原爆が投下される前日、1945年8月8日の庶民の生活を淡々と描いている。

  長女(桃井かおり)は産気づき、翌日8月9日の早朝に出産する。次女(南果歩)は結婚式を挙げる。三女(仙道敦子)は恋愛をしている。この三姉妹を中心に、登場人物みんなが当然来ると信じている『明日』を思い描いている。

  ドラマチックな日常ばかりではない。『明日』夫にお弁当を届ける約束をした妻や、戦時中であっても『明日も遊ぼう』と夏休みを楽しんでいる子どもたち。…映画を観ていて切ないのは、この人たちがみんな長崎の爆心地付近にいることだ。この人たちに明日は来ないのを知っているから…。長女が難産の末に命をかけて出産した赤ちゃんも、間も無く閃光に包まれて命を落とすのだ。

  ラストシーンはピカっと光る原爆投下である。ささやかな日常が全て一瞬で消滅する。新しい命の誕生を喜ぶ母親も、新婚夫婦も、真剣に恋愛をする少女にも…誰にも二度と『明日』は来ない…。見終わって涙が止まらなかったのを覚えている。

 

  北朝鮮金正恩氏は何を考えてミサイルを撃つのか。『日本の北方四島を核爆弾で海に沈めるべきだ』という声もあるとか…。(←ただの威嚇だと思いたい) 

  北朝鮮国家元首であるなら、金正恩氏はまずは北朝鮮の人々の生活を守るべきだ。ミサイルを撃つことは逆に北朝鮮の人々をアメリカの脅威に晒しているんじゃないのかなぁ。

 

  日本の国土を跨いで、日本近海にミサイルを落とすのは怖いからやめて欲しい。朝からJアラートが鳴り響くのは嫌だ。軽井沢町はトンネルをミサイルからの避難場所に決めたとか…ミサイルからの避難場所を決めなければならないなんて、本当に恐ろしい。

  …かといって、恐ろしいミサイルをぼかすか撃ってくる北朝鮮を破壊すればいいっていう話も違うよね。北朝鮮にだって、同じように生活をしている普通の人々がいるはずだから。あたしたちと同じように『明日』が来るのを信じて『また明日ね〜!』と約束をしている人々がいるはずだから。

  

  あたしが子どもの頃は、夏休みには必ず反戦に関する宿題が出て、終戦記念日や原爆が投下された日などには、特別番組や反戦ドラマが放送されたりしていた。しかし、うちの子どもたちが授業以外でそんな勉強をしているような感じはしない。終戦記念日などの式典はニュースで報じられても、反戦の特番などを組むことは少なくなったんじゃないかな。

  リアルに戦時中に生きていた人びとがどんどん少なくなる中で、戦争の恐ろしさを体感する事は難しい。だからこそ、せめて毎年8月にはそんなことを考えられればいいのにな…。

 

  子どもの頃、学校で憲法9条を中心とした日本の憲法は素晴らしい『平和憲法』だと教えられて育った。しかし今は、その9条を改正することが議論されている。憲法9条が時代にそぐわなくなったのか…それとも、戦争の恐ろしさを日本人が忘れかけているのかわからないが…どんなに時代遅れでも『平和憲法』を大切に掲げる日本であって欲しいと思う。

   戦争は結局、罪のない人びとの日常を一瞬で奪う殺人でしょう…と思う。

  だからどうか、ミサイルを撃つのはもうやめてください!

 

 

アメブロから記事を引っ越しました

  以前、アメブロで子育て日記のようなブログを書いていた。

  今高3の娘が6年生の頃から初めて彼女が高校に入学してしばらくするまで…私事ではあるけれど、楽しい思い出がびっちり詰まったブログである。

  しばらく放置してしまっていて、気になっていたアメブロなのだが…!今日、こちらにとうとうお引越ししました〜笑!

 

  …この『ひるねこのお散歩』もメインブログ『ひるねこのお昼寝』におされまくり…あまり更新できていないのだが…好きな事を書こう!とはじめたこちらのブログに引っ越すのが良いなぁと思っていたのだ。

  アメブロらしい、華やかな絵文字がふんだんに使われていて笑…あたしも若かったわ笑笑。

 

なお、アメブロでは…

娘→『桃色』

息子→『ベビースター

旦那→『青鬼くん』

ひるねこ→『saya

という名前で書いていた笑。今後はあたしは『ひるねこ』のままで…家族はそれぞれアメブロ時代の呼び名に変えようと思う。

 

  今後も細々と更新していくつもりです。どうぞよろしくお願いします!

負けたけれど…終わらなかった。

  実はひるねこ…今日は抜け殻である。娘の高校最後…と思われる大会、インハイ予選に先ほど負けた。あぁ、彼女の長かった競技人生が、とうとう終わるんだなぁ…と思ったら泣けた。…明日は負けて試合がなくなってしまったので…保護者仲間と昼間から飲んだくれる約束をした。(←なんて親たちだ…笑)

 

…と、昨夜、ここまで書いて…力尽きて寝落ちしたのだが…事態は急変したようだ。

 

  昨日の試合後、三年生は試合を応援に来た保護者の車でそのまま帰る子がほとんどだったが…娘は『大丈夫だから…』と、後輩たちとバスで学校に戻り、片付けをして、夜遅く1人で帰って来た。そのまま風呂に入り『ご飯はいらない…』とデザートのパイナップルだけを食べて『疲れた』と言って寝てしまった。

  体育館で泣いていたし、『かなり落ち込んでいるのだろう』と、かける言葉も見つからなかったのだが…。

  今朝、元気いっぱい起きて来ていそいそと学校へ行く用意をしているではないか。

  おそるおそる『引退するの?』と聞くと…『引退しないよ。あんな負け方じゃ、納得出来ない。ウインターカップまでやる』と、きっぱり言う。

  ウインターカップとは12月のクリスマス頃から行なわれる今年最後の大会で、予選は10月から始まるのだが、ほとんどの三年生は大学受験や就職試験の準備のために、夏のインターハイで引退する。

  『大学はどうするの?』と、聞くと『国公立は諦めて…私大にする。短大も考えてる』これまた、きっぱりと。娘の夢は『保育士』になることなので、短大でも十分ではあるが…大会前までは短大ではなくて、四年制の大学で教職を取ることを考えていたはずだ。一晩で気持ちを見事に切り替えたね。

  受験勉強よりも部活を続けたいという宣言に正直驚いたが、そこまで打ち込みたいものがあるのは、幸せなのかもしれない。

  あたしも旦那も、もうしばらく体育館へ応援に行く生活が続く。娘の人生だ。後悔のないように好きな事をやりきればいい。

  

質実剛健!女装でハイク。

  今日、息子は学校の行事で40キロハイクをしている。朝から7時間ほどかけて先ほどゴールしたらしい。 

  この行事は仮装して歩くのが恒例になっているようで、彼は姉の中学時代のセーラー服にブロンドのロングのウイッグをつけて…なかなか可愛らしい姿で登校して行った笑。街中からスタートしてゴールは山の中。行きは家から仮装で出かけ、帰りは仮装のまま電車で帰ってくる。足腰はもちろん、精神も鍛えられそうである笑。(←人目を気にしなくなる?)どんな顔で帰ってくるか楽しみだ。
  この行事は仮装をしないで歩くのも自由だし、本気で記録に挑戦するのも自由だ。速い子は3時間足らずでゴールしてしまうらしい。(←たぶん陸上部だよね)一年生の仮装は、女子から制服を借りただけの簡単な女装が多いが、上級生になるともっと大掛かりになる。

  スタートを観に行ったら、集団で将棋の駒になっていたり、石油王とSPの集団がいたり、痩せたドラえもん達がいたり、ピコ太郎の集団もいた笑。40キロをただ歩けば辛いけれど、『仮装をして楽しんじゃえ』という事らしい。
 

  高校に入り、何もかも自由な校風で、全てを自分で律するように求められている中…息子は幸い仲間に恵まれて、毎日なんとか頑張っているのだが…ちょっとした弾みで仲間を作りそびれた子も当然いる。
  今日、ツイッターを見ていたら、クラスに馴染めず、高校がつまらないと呟いている子がいた。それでも欠席しないで、『今日は40キロに一人で挑戦する』と呟いていた。スタートしたばかりの時間帯では『ひとりで40キロはやはりダルい。誰かかまって…』などと呟いていたが先ほど『40キロひとりでクリア!』と、誇らしげにツイードしていた。やった!完走したんだね!

  7時間誰とも喋らず自分と向き合って黙々と歩いた彼…顔も見たことのない、名前も知らない子だが、今日1日で彼が乗り越えたいろいろな事を思い、感動してしまった。きっと、友だちもすぐに出来るよ!


  どの子もみんな朝、家を出た時の顔と今の顔は絶対に違うはずで、家で待っている家族は帰ってきた息子の顔を見て頼もしく思うんだろうなぁ。たとえ可愛く女装していたとしても笑、朝よりも少しだけ男らしくなって帰ってくるに違いない。
 

  ところで、今日の行事に先立って学校から保護者に指導があった。車で並走して応援したり、路駐をしたりは絶対にしないように…などという一般的なものの後にゴール付近へ迎えに来る保護者が増えているということに触れて『我が校の校風は"質実剛健"です。生徒自らの足で帰らせるのも教育とお考えいただき、御協力ください。』最後にダメ出しの一文…『ご子息の無事の帰宅をご家庭でお待ちください。』う…!疲れた息子を車で帰らせてあげたい!というママ心にあらかじめクギをさされてしまった笑笑。…しかし、こういう校風だから、この高校に入れてよかった…と思うのである。

初心、忘れません!

  グーグル先生から合格通知が届いたよ。 

  はてなプロになった以上、ホントのブログのプロになりたいと思った。…しかし、まったくネットに疎いひるねこ…。先日、部活がOFFの娘に頼み込み、Googleアドセンスに申し込みをしてもらった。

  一次審査はすぐに通った模様で(←いや、一次審査はなかったのかも?)すぐに広告を貼る運びになった。別にモラルに反するブログを書いたつもりはないので、自信満々待っていたら…次の日、不合格通知が届いた。

f:id:hirunekotan:20170422221428p:imageはい、これです。『サイトのナビゲーションが困難』て、なんですか??Google先生!なんですか?……素人のあたしにわかるはずもなく、とりあえず、メインブログのカテゴリーが多すぎて検索しづらいのかしらと考えて、そこだけ改善した。

  ネットで調べたら、再審査の申請は2週間以上あけるべきとのことなので、そのまま放置。サブブログを立ち上げて、真面目にコツコツブログを更新していたら…

f:id:hirunekotan:20170422220111p:image急にこんなメールが届いて…びっくりした!だって、再申請していないのよ。放置していただけ。審査の仕方が変わったのかなぁ。

   しかしやはり、合格は嬉しい。自分のブログがGoogleに認められたんだなぁって。これからも頑張ろうって思った。

  で、早速広告を貼った。アドセンスのサイトで広告の設定をしてはてなブログに貼るだけ。すごく簡単だった。

  少し前のYouTubeのキャッチコピーで『好きなことで生きていく。』ってあったけれど、まさにそんな気持ちだ。『好きなことを書いて生きていく。』いつか、そんな生活を実践できたらいい。初心を忘れずに……。

 

ひるねこ図書室。『貴族探偵』は本気のロジック!

  先日始まったフジテレビ月9ドラマ貴族探偵が面白かった。自分では推理をしない探偵である。では安楽椅子探偵なのかと思いきや、そういう事でもない。『推理などという雑務は使用人にやらせる』のだそうだ。貴族なので…笑。ドラマはキャストや演出などが凝っていて、コメディの要素もあり、確かにあたし好みで面白かったのだが…ちょっとその、推理をしないという意味がわからなくて。 

  ネットでは賛否両論。やはり推理をしない探偵に戸惑う意見も多かったようだ。せっかく『嵐の相葉雅紀』を使っているのに、何故素敵に推理をさせないのか?

  …だが、原作を読んだファンの感想はほぼ『素晴らしかった』『世界観を忠実に再現していた』だったように思う。原作を読んでいないあたしにはよく理解できなくて…もどかしいので早速読んでみた。

f:id:hirunekotan:20170420175558j:image貴族探偵  麻耶雄嵩  集英社文庫 ¥660+税

職業=貴族、趣味=探偵の男が難事件を解決する⁉︎ どんでん返しの連続、本格ミステリー。(帯より引用)

貴族探偵』が使用人に推理をさせて、事件を解決する短編集である。

  まず、東野圭吾の『名探偵の掟』とか『名探偵の呪縛』なんかに似ている印象。東野圭吾のこの作品たちは、作家自らミステリーを茶化しちゃっているようなシニカルさが魅力である。それに比べると『貴族探偵』はもう少し真面目な印象。作者は決してミステリーを茶化していない。『ロジックだけでミステリーは成立するのか?』と本気で挑戦してきているような気がする。

   まず、主人公の探偵の氏名がない。背が高くスラリとしていて、髭をたくわえ、女性をすぐに口説く。皇室御用達の高級スーツを着こなし、いつも使用人を従えている。…一冊読んで主人公の情報はこのくらい。

  推理をする使用人たちは苗字だけで、名前がない。キャラクターの設定は外見のみ。それも、ごくあっさりしている。性格や生い立ちなどの情緒的描写は一切ない。使用人達が行う推理は理論整然としていて…しかも過剰な演出はなく。淡々としている。そうだ、まるで…数学の証明問題を解説しているようだ。登場人物にあえてあまり情緒的な面を持たせずに記号化して、逆にロジックを際立たせているようにも見える。

  探偵側の登場人物にはあっさりとしている作者だが、被害者、容疑者などその他の登場人物にはちゃんと名前があり、性格や背景も描写されている。どの作品にも魅力的な女性が登場して、ほぼ全員を主人公が口説く笑。(←例外もある笑)…美しく目が印象的な快活な女性が多く、きっと麻耶雄嵩氏の好みのタイプなんだろうなぁと思う笑。

  毎回違う刑事が登場するが、こちらの描写にはあまりやる気が見られない。特に面白いキャラクターを登場させようなどという意図は微塵も感じられない。また、作者は動機にもさほど興味はないようで、淡々としたものである。あくまでもロジック勝負なのだろう。

 

  『貴族探偵』には五編の短編が収録されているが、どれも個性的で面白い。特に気に入ったのは三編目の『こうもり』である。北陸の高級老舗旅館が舞台である。女友達との旅行中に、ふとしたことから事件に巻き込まれた、女子大生(←庶民)の目線で描かれており、上流階級の暮らしぶりへの憧れに素直に共感し、一緒に旅行をしているような気持ちになる。何よりも、読み終わった後に『やられた〜!!』と…なんだか笑ってしまう作品である。トリックそのものよりも、作者のアイディアと筆力が素晴らしい。…これって反則じゃない?と思い、読み返してみたが、全くフェアであり…素直な(←単純な…笑) あたしは、すっかり騙されてしまった。賛否両論あるのかもしれないが、未読の方は、ぜひぜひ読んでみて欲しい。

 

  最後にドラマ版との比較であるが…ドラマ版『貴族探偵』の相葉雅紀の飄々とした雰囲気が、小説の世界観とよく合っている。小説ではメイドは20歳前後の可愛い女の子であったり、運転手は身長が2メートルに届きそうな大男であったりと多少設定は違うが…原作の持つ独特の雰囲気はそのまま映像化されている。さらに、TVドラマならではのエンターテイメント性もあり、原作ファンも、ドラマファンも楽しめそうである。

  なお、ドラマで武井咲演じる女探偵、高徳愛香は続編の短編集『貴族探偵対女探偵』の登場人物である。こちらも、機会があれば感想をブログにあげたい。